ケンハモナイト番外地



 2005/4/6(水)、楽屋(中目黒、東京)にて行われた『ケンハモナイト番外地』は無事終了しました。御来場いただいた皆様、出演していただいた各グループの皆様、場所を提供していただいた楽屋関係者の皆様、どうもありがとうございました。以下、簡単ですがレポートです。雰囲気だけでも感じていただければ幸いです。

文:坂元一孝、photo:夏秋裕美さん



2005年4月6日(水)@楽屋 (中目黒、東京)

出演
Kazutaka Sakamoto & K.E.E.
Uoo Moo
Bossanova Pipianican



Kazutaka Sakamoto & K.E.E.

坂元一孝 (鍵ハモ、コンピューター)

---setlist---
1. Melodion Solo
2. Improvisation #1
3. Improvisation #2
4. Andes Solo
5. 巨人の星
6. Improvisation #3

使用された鍵ハモ:
SUZUKI Melodion Pro37 v2(エレアコ改造版)
SUZUKI Andes 25

 番外地幕開けは不肖ワタクシの鍵ハモソロでスタート。その後はシーケンスソフト「M」を利用してのインプロヴィゼーションを展開。エレアコ改造したメロディオン使用時にはとことんエフェクティヴに攻める一方、アンデス使用時には楽器のピッチの不安定さを逆手にとった演奏を展開。5.はお客さんからのリクエストに応え、アンデスにて演奏、喝采をうけたのは御愛嬌。

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坂元一孝


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シュールな世界が展開される…


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Andesも活躍



Uoo Moo

夏秋文彦 (鍵ハモ)
箕輪一広 (Didgeridoo, Percussions)
Yuko  (Percussions)

---setlist---
1. ハーフムーン
2. 時の守人
3. セミウマ
4. マグレブ
5. つなぐ命
6. ビッグリズム
7. Rom -流浪-

使用された鍵ハモ:
SUZUKI Melodion Pro37 v2
SUZUKI Melodion Pro37 v2 エレアコ改造版
SUZUKI Melodion B-24

 続いてはUooMooのステージ。彼らとしては珍しくインターバル空けのライヴだったそうですが、それを全然感じさせない息の合った演奏を聴かせてくれました。夏秋さんの鍵ハモ演奏は独自のものとしてさらに完成度を高めていました。

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バスメロディオンを奏する夏秋氏


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UooMoo。左から夏秋氏、yukoさん、箕輪氏


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時には優しく、時には熱いステージ!



Bossanova Pipianican

中浩美  (鍵ハモ)
日野雅司 (Guitar)
鈴木貴士 (Percussions)

---setlist---
1. Rapaz de Bem(幸運な青年)
2. O Baruquinho(小船)
3. Carinhoso(優しい気持ち)
4. Antigua(アンティグア)
5. Berinbau(ビリンバウ)
6. Minha(私のもの)
7. Tico Tico(チコチコ)
8. O Morro Nao Tem Fez(丘に幸福はない)
9. Saker Song

all arranged by nakahiromi

使用された鍵ハモ:
中浩美 :
YAMAHA P-37D エレアコ改造版
ZEN-ON Piany 320SH エレアコ改造版

 最後はBossanova Pipianican。『戦うピアニカ』をコンセプトにしつつも、軽やかに吹き倒すプレイぶりは相変わらずの素晴らしさ。中さんのフレージング、歌わせ方は絶品です。

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Bossanova Pipianican。左から中さん、日野氏


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中さんの両手弾きが炸裂


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鈴木氏を交えて三人でのプレイ。軽やかにして爽やか。



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 (おまけ)坂元の足下。今年からエフェクターがKORG AX1500Gに変更された。写真ではわかりにくいが鍵ハモ用のプリアンプにはmorris Preamp-20を採用。左側に辛うじて写っているのがApple PowerBook2400/180とRoland SC-88。鍵ハモのエレアコ・ユニットはWebサイト『Sing, R. Sing!』でおなじみポール氏製作のEA-1を採用している。



後記

 ケンハモナイト発案者にしてvol.1出演の三組が再び集まってのライヴは、vol.3同様の楽しいひとときになりました。お互いがお互いの音楽を久々に聴く機会にもなったわけですが、みなさんそれぞれに進化していたりグレードアップしていたりしていたのは楽しかったですね。もちろん鍵ハモに関する情報交換もたっぷりできました。また『鍵ハモ』という共通項があるにも関わらず、出てくる音楽が全くかぶらないということも本当に面白い。これこそケンハモナイトの大きな魅力の一つだと思います。それを再認識できた一夜でした。

 鍵ハモの使い方はやはり三者三様なんですが、今回は三人に共通する奏法が出てきました。『全員が両手弾きを自身の演奏に取り入れたこと』です。これは明らかにケンハモナイトがもたらした現象なんじゃないかと僕は勝手に思っています。ギター奏法の進化のように、そのうち様々な奏法がスタンダードになっていくんじゃないかという予感もしました。

 ケンハモナイトでは最後に全員でセッションするんですが、この日はそういう雰囲気にならず、結局やらなかったことが唯一反省すべきところでしょうか。曲は用意されていたので、これは次回までの宿題と言う事にしたいところです。ごめんなさいね。最後になりますが、今回はUooMoo夏秋さんの御好意によって実現しました。いろいろとお世話になりました。ありがとうございます。夏秋さん、中さん、また一緒にライヴやりましょうね!

『素晴らしき鍵盤ハーモニカの世界』Webマスター 坂元一孝




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