素晴らしき鍵盤ハーモニカの世界presents....

ケンハモナイト!vol.9



 2008/5/30にOHANA CAFE(練馬、東京)にて行われた『ケンハモナイトvol.9』は無事終了しました。御来場いただいた皆様、出演していただいた各グループの皆様、場所を提供していただいたOHANA CAFE関係者の皆様、どうもありがとうございました。以下、簡単ですがレポートです。雰囲気だけでも感じていただければ幸いです。

文:坂元一孝、photo:夏秋文彦さん、中北裕子さん他



2008年5月30日(金)@OHANA CAFE (練馬、東京)

出演
はもけんさん
タカハシペチカ+大友剛
trico!+中北裕子
けんはもよん♪

フライヤー (新ウィンドウが開きます)




はもけんさん

夏秋文彦 (鍵ハモ)
中浩美 (鍵ハモ)
坂元一孝 (鍵ハモ)

---setlist---
1.おもちゃの交響曲・第一楽章/ L.Mozart(arr.:坂元)
2.ミクロコスモス・第二巻11番/ B.Bartok(arr.:夏秋)
3.木綿のハンカチーフ/ 筒美京平(arr.:中)

使用された鍵ハモ:
夏秋文彦:
SUZUKI MELODION Pro37 v2

中浩美 :
YAMAHA Pianica P-37D
SUZUKI Andes 25

坂元一孝:
HAMMOND-SUZUKI MELODION 44

 オープニングアクトは毎度恒例、ケンハモナイトの前座専門バンド「はもけんさん」。今回は「カバー」をテーマに各自一曲ずつアレンジしました。三人の個性の現れ方はオリジナルでもアレンジでも同じですね。一見バラバラなようでちゃんと寄り添っている感じが面白い。因みに今回はハモンドスズキさんのご厚意により、今後の発売が大いに期待されている新モデル・Melodion 44(注:昨年の楽器フェア時は「Stage 44」という名称でした)を特別に使用させていただきました。とっても演奏しやすかったです。感謝。

KN9_hamoken3_1
はもけんさん。左から中さん、夏秋さん、坂元。


KN9_hamoken3_2
華々しく?ケンハモナイトのスタートを飾る三人。




タカハシペチカ+大友剛

タカハシペチカ(鍵ハモ、Vocal、Gt.他)
大友剛(鍵ハモ、トイピアノ、他)

---setlist---
1.北風と太陽/ タカハシペチカ
2.地層のシマシマ/ タカハシペチカ
3.エル・ジョロン「泣き虫」/ A.Radrizani
4.おかたずけ/ タカハシペチカ
5.プランクトンの気持ち/ タカハシペチカ
6.イパネマの娘/ Antônio Carlos Jobim
7.土に還ろう/ タカハシペチカ

使用された鍵ハモ:
タカハシペチカ:
バルーニカ(SUZUKI Melodion Pro37, SUZUKI Study25)

大友剛:
バルーニカ(YAMAHA P-32DB)
SUZUKI Andes25F

 続いては初登場のタカハシペチカさん。今回は相棒に大友剛さんを迎えてのデュオです。彼らは鍵ハモをバグパイプのように改造した「バルーニカ」を中心に、様々な楽器群(写真にはおさめ切れませんでした、すみません)を駆使してのステージを展開。その様はまるでサーカスのよう。ステージの最中にはマジシャンでもある大友さんによるマジックも披露され、お客さん達を驚かせていました。

KN9_takapeti1
左が大友さん、右がタカハシさん。

KN9_takapeti2
いろんな楽器を操るタカハシさん。

KN9_takapeti3
「ピアニカ王子」大友さん。




trico!+中北裕子

trico! (鍵ハモ、トイピアノ)
中北裕子 (Perc.)

guest:
夏秋文彦 (鍵ハモ)

---setlist---
1.beautiful green/ trico!
2.普通のしあわせ/ trico!
3.グリーティング/ trico!
4.愛おしいものを/ trico!
5.Lull/ trico!
6.a drop of_/ trico!
7.旅はまだ続くの?/ trico!

使用された鍵ハモ:
trico!:
SUZUKI Melodion M−32C
SUZUKI Melodion M−32
HOHNER Melodica Student 32
HORNER Melodica Soprano
HOHNER Melodica piano 26 (旧モデル)
(メーカー不明) La melodiana A 25

夏秋文彦:
Samick Melodihorn YM-37N
SUZUKI Melodion S-32

 続いては、これまた初登場のtrico!さん。パーカッショニストの中北裕子さん(UooMooなど)を迎えてのデュオです。普段はアコーディオンを奏するtrico!さんですが、ケンハモナイトということで所有する鍵ハモを総動員し、さらにはトイピアノやエフェクターを加えてtrico!ワールドを展開。それに呼応するかのごとく、中北さんのパーカッションも個性的なセット。なんとも不思議な空間になりました。

KN9_trico1
trico!さん。

KN9_trico2
中北さん(左)との見事なコール&レスポンスが展開されます

KN9_trico3
trico!さんのセット。可愛らしい!




けんはもよん♪

岡野勇仁(鍵ハモ)
中浩美(鍵ハモ)
赤羽美希(鍵ハモ)
林加奈(鍵ハモ)
飯島ゆかり(パンデイロ)

guest:
夏秋文彦(鍵ハモ)
坂元一孝(鍵ハモ)

---setlist---
1.Nosso Romance/ Jacob do Bandolim
2.虹色の花/ 岡野勇仁
3.Receita De Samba/ Jacob do Bandolim
4.TicoTico no Fuba/ Zequinha de Abreu
5.エルメートのかけら/ 中浩美
6.Chorinho Pra Ele/ Hermeto Pascoal
7.ハモケンサンバ/ 中浩美

使用された鍵ハモ:
中浩美:
YAMAHA Pianica P37D

岡野勇仁:
SUZUKI Melodion M-37c
HAMMOND-SUZUKI Melodion 44

赤羽美希:
SUZUKI Melodion M-37c

林加奈:
SUZUKI Melodion B-24

夏秋文彦:
SUZUKI Melodion Pro37 v2

坂元一孝:
HAMMOND-SUZUKI Melodion 44
SUZUKI Melodion M-37c

 最後はけんはもよん♪が登場。彼らは鍵ハモアンサンブルで主にショーロを演奏するグループとして活動していますが、各メンバーの技術は素晴らしく、そのグルーヴは使っている楽器が鍵ハモである事を忘れてしまうほど。しかしながら、出てくるサウンドは鍵ハモの持つ暖かさとショーロの陽気さが相まってとても気持ち良い。ゲストを加えての「ハモケンサンバ」は鍵ハモ好きなら抱腹絶倒の名曲に昇華されていました。

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けんはもよん♪。左から中さん、飯島さん、岡野さん、赤羽さん、林さん。

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ゲストに夏秋さんと坂元を加え、ゴージャスさ倍増!




全員でセッション

出演者全員&お客さんのみなさん

---setlist---
即興『喜怒哀楽』/ 坂元一孝+参加者全員

 全員でのセッション。今回は喜怒哀楽をテーマにした即興。即興だと五線譜が読めなくても演奏可能なのでいいですね。ケンハモ持参持参率は低かったんですが、今回は出演者の鍵ハモがたくさんあったのでそれをお客さんに貸して半強制的に参加させました(笑)。が、結果的に会場は大いに盛り上がり、楽しい演奏になりました。

KN9_session1
恒例、お客さんも参加しての大セッション。




KN9_etc
終演後の様子。鍵ハモ談義に花が咲く!



後記

 今年も無事開催できました。年一回というペースが固まりつつありますが、本当はもう少し短いインターバルでやりたいところ。去年も同じような事を書いているのに状況が変わらなかったのは反省しなければなりません。とはいえ、今回も個性豊かな顔ぶれをそろえる事ができて嬉しかったですし、今回は「おもちゃ箱をひっくり返した感」が前面に出て、とても楽しいステージになったと思っています。

 ケンハモナイトも九回目を終え、もはや「鍵ハモを使って音楽をする事」は珍しいものではなくなり、様々なミュージシャン達が様々なスタイルの音楽を楽しませてくれるようになりました。この流れは今後もそのまま続いていくでしょう。ハード面ではしばらくプラトーな状況が続いてきましたが、今回ハモンド・スズキさんのご厚意で使わせていただいたMelodion 44もどうやら年内には発売されそうな雰囲気です(正式な発売時期はわかりませんが)。ハードとソフトが相互に影響を受け合うことでよりシーンが活性化してくれる事を望んでいます。

 最後になりましたが、今回もこれまで同様、たくさんの方々の善意と協力のおかげで実現できました。この場を借りて感謝します。どうもありがとうございました。また一緒に仕事して下さい。

『素晴らしき鍵盤ハーモニカの世界』Webマスター 坂元一孝




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