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 11月1日から4日までパシフィコ横浜にて開催されていた楽器フェア2007。鈴木楽器製作所ブースでは参考出品ながら非常に興味深い新モデル『Stage44』が発表され、注目を集めていました。そこで特別記事として当サイトでも早速紹介しようと思います。

文:坂元一孝

【注意】現時点では同モデルは試作段階ですので、今後仕様が変わる可能性があります。また本レビュー記事は当サイト管理人の個人的な感想ですので、そのつもりでご覧下さい。また、当ページで使われている画像はmixiコミュニティにアップされていた画像を撮影者に許可を得て使用しています。




 まずは外観から。デザインはPro37v2に於ける「大人が使用する事を意識したデザイン」をさらに押し進め、木目+シルバーというスタイリッシュなカラーを採用していて、従来のモデルと比べると鍵ハモというよりもむしろオルガン・キーボードのような雰囲気です。



Stage44_1
ついに発表されたエレアコ鍵ハモStage44


 鍵盤数はその名前からわかるとおり44鍵。音域は中央CをC3とすると下がC2、上がG5。これまで最も多い鍵盤数が37鍵(F2〜F5)でしたので、約半オクターヴ音域が広がった事になります。この音域があればリード楽器としての使用だけでなく、両手での演奏にも不自由しないでしょう。当然その分だけ匡体も大きくなっているわけですが、スリムなシェイプがそれを感じさせませんし重量もPro37v2との極端な差は感じられませんでした。またボディにはストラップピンが付いていて、ストラップを取り付ける事によりショルダーキーボードのように構える事もできます。もちろん従来のように手で持つ事も可能です。



Stage44_2
手に持つとこんな感じ。意外とスリムであるのが実感できる。


 匡体が大きくなっているにも関わらずブロウは意外なくらいに楽に感じ、上から下までスムーズに音を出す事ができました。リードは現時点では一部を除いてPro37v2で採用されているものと同じものを使っていたようですが、これは今後変わるかもしれません。オーバーブロウすると音が鳴らなくなる箇所もありましたが、逆に弱いブロウでの反応は秀逸。ブロウによるベンディングは従来のモデルよりも楽にできそうです。

(2007/11/07追記)ここでの『オーバーブロウ』とは単純に強く息を吹き込む事を意味します。また、これによる音の詰まりはリード上がりの調整をする事によってコントロールが可能です。

 鍵盤のタッチはPro37v2よりは浅めにセッティングされている印象で、速いパッセージもかなり楽にできるように思います。また、これによって従来の鍵ハモでは大なり小なり起こる『カタカタ』というキークリック音がかなり抑えられているのは、この音が気になる人には嬉しいでしょう。

 マウスピースには初めてグースネック型が採用されました。これによって演奏中に口を離しても吹き口がだらりと垂れ下がる事はなくなりますし、奏者が自由に角度を調整できるので便利ですね。これまでのメロディオンシリーズとの互換性もあるとの事。個人的には待望のマウスピース登場です。できればマウスピース単品での発売もしてもらえたら嬉しいですね。



Stage44_3
マウスピース取り付け側。一部しか写っていないが、黒いホースがグースネック。角度を自在に調整できるのが嬉しい。


 さて、Stage44最大の目玉機能といえば、やはりピックアップ内蔵によるPAへの対応でしょう。これまで個人であれこれと工夫してマイクを内蔵させるなどの改造にいそしんできた人達にとっては複雑な心境でしょうが(笑)、そういった方も含めた多くの人達に待ち望まれていた機能であることには変わりないでしょう。

 私はPro37v2にピエゾタイプのマイクを内蔵してライン出力できるように改造したモデルを使っていますが、ラインを通すと鍵ハモ本来のサウンドからはかなりかけ離れた音になってしまっていましたし、音域によって拾いやすい箇所とそうでない箇所に差があったりしました。しかしStage44の場合はエフェクトなしの場合でも生音にかなり近い状態のまま増幅されていましたし、上から下までバランス良く音を拾っていたように感じました。

 Stage44では唾抜きの横にOUTPUT端子がついています。端子が一般的なフォーンタイプなのが嬉しいところ。本体にはボリューム端子もついているのが親切。ブースではフットマルチタイプのエフェクターを介してアンプに繋がれていたので一通り試してみましたが、どのエフェクトも素直にかかりました。歪み系はさすがにスピーカーに近寄って吹くとハウリングを起こしてしまいましたが、これはかなり意地悪なテスト、通常の距離を保っていれば心配なさそうです。



Stage44_4
唾抜き側。OUTOPUT端子とボリュームつまみ。ノンPAでの使用も考慮してサウンドホールもあります。


 肝心のサウンドですが、生音は全体的にはPro37v2を基本としつつ、それよりはややライトな印象。オシャレな都会っ子といった感じでしょうか。生音だけでも十分楽しめるモデルですが、エフェクターと組み合わせる事で様々なジャンルに柔軟に対応できるので、より一層楽しむ事ができるでしょう。PA対応という事で、当然ながらPAを必要とするライヴハウスやコンサート会場等で鍵ハモを使う方々にはお薦めできます。

 冒頭でも書いた通り、現時点では参考出品である為、発売時期がいつになるか、価格はどのくらいになるのかについてはメーカー側はコメントしていませんが、話を伺う限りでは何年も待たされる事はなさそうです。メーカーからの正式な発表を楽しみに待つ事にしましょう。



Stage44_5
Pro37v2と並べてみる。極端な大きさの違いがないことがわかる。





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